育児

超低出生体重児のNICU退院後の“気になる頭の形”と“在宅酸素療法”

 

お読みいただきありがとうございます。

blue+greenです。

年子育児中のアラフォーママです。

下の子は2018年に約4ヶ月早く、24週0日で600gで生まれた超低出生体重児です。

 

今回書きたいことはNICU退院後の自宅での生活の中で、気になる頭の形赤ちゃんの在宅酸素療法についてです。

 

超低出生体重児を含め、NICUに長く入院していた赤ちゃんあるある、かなと思うのが、長細い頭の形

成長して幼稚園生、小学生になっても変わらず長細い頭の形をした子も見かけます。

出生直後はそれどころではなく気にも留めなかったことですが、状態が落ち着いてくるにつれ気づき、次第に気になるようになりました。

同じく、気になっているママやご家族の方がいらっしゃるかもしれないので、書いてみますね。

そして個人的には、もし看護学生さんがこの記事を読んでくれる機会があれば、こんな視点からのママの悩みもあるんだな、と思ってもらえたら……すごく嬉しいです^^

 

そして、赤ちゃんの在宅酸素療法については、わたしは元看護師ですが、赤ちゃんの在宅酸素療法は今まで見たことがなく、もちろん行うのも初めての経験でした。

実際に経験してみた感想、大変だったこと、移動についてなどのアドバイスなどをまとめてみます。

同じような境遇の方の1つの参考になると嬉しいです。

長細い頭から丸い頭の形になりました

頭の形が長細くなる理由

理由は、NICUで過ごす時間の多くを腹臥位(うつぶせ)or側臥位(横向き)で過ごすからです。

肺のため、呼吸のためにそうするんですが、うつぶせでも横向きでも、顔そのものは横向きです。

常に左右どちらかの側頭部を下にして寝ているため、頭がどんどん長細くなるんです…。

↓これは抜管した後の写真ですが、人工呼吸器挿管中ももちろんうつぶせです。

人工呼吸器抜管後の保育器の中での様子

上にもちらっと書きましたが、息子が生まれてしばらくは全く気づきませんでした。

しばらくして、「ずっとどちらかの側頭部を下にしてるからかな、側頭部がぺったんこだし、頭が長細くなってきた…?」と思ったことはあったものの、呼吸や命より大切なものはないので仕方ない、と思っていたんです。

だんだんと状態が安定し、NICUからGCUへ移り、私自身が自由に抱っこしたり、寝かせてあげられるようになり、頭が長細すぎて、自分で頭をまっすぐ上に保持することが1秒もできない!と気づいたときは、さすがに衝撃的でした。

かといって、GCUでも基本的には側臥位なので、頭の形へのアプローチはできず、どうしたもんかな、大丈夫かな、と少し悶々としましたが、どうすることもできないのでした…(汗)

そして、5ヶ月の入院を経て退院が決まり、退院したらできることをやってみようと思ったのでした。

退院後の取り組み

退院後、1ヶ月間、実家でお世話になったのですが、息子の入院中から頭の形のことを母に相談していたので、母は息子専用の枕を作れるように、布や中綿を準備してくれていました。

そして、実家に到着し、寝かせてみたところやっぱり1秒も顔が仰向けではいられない!!

そのことに家族みんなで衝撃を受けつつ、そもそも、仰向けを保持できるわけないよね、という長細ーい頭の形をしていたので、当たり前と言えば当たり前か、とも思いました(汗)

このときに写真を撮っておけばよかった、と今なら思うんですが、当時はやはり若干ショックで、写真に収めよう、という気持ちにはならなかったんだと思います。

しばらくしてから、果物のキウイと並べて写真を撮っている方を見て、絶妙なアイディア!と思いました。

長細さのわかる写真を探してみましたが、どうかな、伝わるかな。。

実際はこの写真よりもっと長細かった印象があります。

頭の長細さが伝わるか…?入院中の息子 退院直後の息子の頭。枕を使っているので仰向けができています。

ガーゼで覆われていますが、2枚目の写真は母が作ってくれた枕を使っています。

母が作ってくれた枕はこれです。

母の手作り枕

 

息子の頭の大きさに合うようにゴムで調節できるようになっています。

自分で仰向けを保持できず、枕で支えて仰向けにするため、頬が常に枕にくっついた状態になるので、オーガニックコットンで作ってもらって大正解だったな、と思いました。

この枕のおかげで、息子は顔を天井に向けて過ごすことができるようになり、頭の形は徐々に改善されていきました。

経過と現在の頭の形

携帯を替えたため、以前の写真がすぐに出てこず、枚数が少ないのですが、退院の約5か月後がこちら。

退院の約5ヶ月後① 退院の約5ヶ月後②

現在がこちらです。

頭がだいぶ丸くなりました

寝返りを頻繁にできるようになってからは、枕の出番も少なくなり、最近はもう全く使っていませんが息子は寝返りするのが遅かったこともあり、退院後半年間は使っていたと思います。

もし、同じように頭の形に悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひ試してみてほしいと思います。

ただ、これはあくまでも体験談の1つであり、人間の頭や顔の形は持って生まれたものの影響も多くあると思うので、必ずしも丸くなる、というものではないことをご了承いただければ、と思います。

在宅酸素療法は2つの方法がある

息子は退院時に在宅酸素療法が必要でした。

退院から約4ヶ月で卒業することができましたが、たった4ヶ月と言えど、その間は長く感じ、不便はありました。

息子が入院していた病院では、退院&在宅酸素が決定した時点で、業者の方からの説明の時間が設けられます。

そこで具体的な在宅酸素療法の方法、注意点などの説明があるのですが、わたしは看護師なので、酸素療法に関する知識はそこそこありましたが、在宅酸素の方法で液体酸素、というものがあることは初めて知りました。

液体酸素親器(自宅用)・子器(携帯用)

液体の状態になった酸素を魔法瓶のような役割の親器に保存し、気化された酸素を吸入するものです。

外出時は、親器から子器に液体酸素を詰替えて持ち運びます。

この子器は、携帯用酸素ボンベに比べてとてもコンパクト&軽量で小さめのリュックにおさまるサイズです。

この方法は電気が不要なので、停電時にも安定して酸素を供給することができ、もちろん電気代もかかりません。

ただ、親器は定期的に交換が必要です。
(指示流量によって使う酸素の量が異なるので、交換の間隔も異なります)

この液体酸素の定期的な交換が必要なので、すべての地域で対応しているわけではないかもしれません。

酸素濃縮器(自宅用)・携帯用酸素ボンベ(携帯用)

酸素濃縮器は室内の空気から窒素を分離し、酸素を濃縮して連続的に発生させる装置です。

電気がある限り、酸素を発生し続けることができます。

外出時には携帯用酸素ボンベが必要です。

また、停電時は酸素濃縮器は使用できなくなるため、その際も携帯用酸素ボンベを使用することになります。

我が家が選んだのは液体酸素

液体酸素を選んだ理由

液体酸素を選んだ理由は、子器が酸素ボンベに比べて圧倒的にコンパクトで便利だと感じたからです。

抱っこ紐でもベビーカーでもこの点は非常に助かったので、液体酸素にしてよかったと思っています。

以下に難点も挙げますが、もし両方選べる環境にあるならば、わたしのオススメは断然液体酸素です

液体酸素の難点

難点を挙げるとすれば、子器への充填するときに注意が必要なこと、そして、時々発生したトラブルです。

トラブルで時々あったのが、子器への充填時の過充填でした。

慣れないうちは、自分の操作ミスによる過充填もありましたが、気を付けていても過充填になってしまうこともありました。

過充填になるとしばらく酸素が出てこないのです(汗)
時間にすると15分~30分くらい。

在宅酸素を必要とするお子さんの場合、モニターがレンタル支給してもらえるはずなので、酸素が出ない間もSpO2の値はしっかり見ることができます。

ある程度の時間、酸素がなくても、赤ちゃんの状態が悪化しない、と先生が判断したうえでの退院なので、少しの時間、酸素が出なくても焦らなくても良い、と聞いてはいましたが、慣れないうちは、やはり焦ります。

また、「過充填です」と表示されるわけではないので、本当にこれは過充填で酸素が出てきていないのかどうか、自分で判断するのは難しく、幾度となく液体酸素の会社に電話をして教えていただきました。

操作に関しては、事前にしっかりと説明していただけますし、液体酸素の会社は24時間電話対応していただけるので、素晴らしいサービスに感謝でした。

在宅酸素で大変だったこと

年子で上の子がいたこともあり、外出はやはり大変でした。

子器に確実に酸素を充填し、通常の外出用の荷物の他に、酸素の子器の入ったバッグを持ちます。このバッグがコンパクトなので助かりましたが、コンパクトとは言え、通常の荷物にプラスではあるので大変と言えば大変です(汗)

そして、酸素チューブが引っかかったり引っ張られたりしないよう、短すぎず長すぎずの長さで気を配る必要があり、子供がチューブを引っ張って固定テープを剥がさないように気を付ける必要もあります。

酸素チューブはテープで固定するので、子供の肌への負担もありました。

幸い、息子は肌が強い方で、そこまでひどい肌トラブルにはなりませんでしたが、自分でチューブを引っ張って、テープがビリっと剥がれたときは、皮むけしてしまうこともあり、薬を塗るとその部分にはテープがつかなくなってしまうので、テープ固定は毎回地味な苦労でした。

そして、小さな赤ちゃんが酸素をしている姿ってなかなか見かけないもの。
周りからの視線、というものも少なからずありました。

小さかったこともあり、外出のときはほぼ抱っこ紐なので、覗き込まない限り、顔はあまり見えませんが、予防接種でクリニックに行くときや、ごくまれにベビーカーで出かけるときは周りの視線は多少気になりましたが、見た方とすれば珍しいから「えっ!」となるだろうし、もうそれは仕方ないことよね…と思っていました。

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超低出生体重児の育児を経験して、すごく困る、というほどではありませんが、戸惑うというか少し考えてしまうのが「今、何ヶ月ですか?」という質問です。

よく聞かれるし、自分自身も今まで聞いてきたこの質問。

本当に気になって聞くこともあるし、会話の流れで聞くこともありました。

息子の場合、実際の月齢を答えると、驚かれること間違いなしなので、追加の説明が必要になります。

なので、街でたまたま会った人に聞かれた場合は、これくらいに見えているのかな、という月齢で答え、今後もお付き合いがあるであろう方には、実際の月齢を答え、説明していました。

この説明もね…、相手を驚かせてしまうのでね。。

そこまで親しくない人だと相手がびっくりしすぎてしまうのか、その後の会話が弾まず、ちょっと申し訳ない気持ちになることもあります。。。

こんな感じで、育児の悩みにプラスして、小さく生まれた故の悩み?も未だに尽きません。

 

今後もゆっくり更新していく予定ですので、お付き合いいただけると嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。

 

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